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活版印刷にハマる

普段はキーボードをカタカタと叩いて、マウスをいじくって仕事をしている大友Dです。

こんにちは。

 

最近もっぱら活版印刷にハマってます。

昨年末にMyテキン(手フート/手動式の平圧印刷機)を手にしてから自宅で印刷して遊んでます。

テキン_low

さらに数ヶ月前に水平印刷のフラットベットマシン「Adana QH」を海外のオークションサイトより買ってしまいました…

adana_quarto_5low

皆さんテキンはなんとなくご存知の方も多いと思いますが「Adana QH」はあまり知られていないと思いますので、
私もあまり詳しくはないのですが簡単にご説明します。

Adana QHとは

正式名 Adana Quarto Horizontal Platen Primting Machine. (略してAdana QH)
印刷範囲は約240㎜×約180㎜が印刷可能です。
重さは13㎏程度なのでテキンに比べると軽いので一人で運べて扱いやすいです。
その手軽さゆえか「セールスマンプレス」って呼ばれてたとか。

そんなコンパクトなわりに、結構優れた作りになっています。
前方のインキディスクはテキン同様インキが均等に伸びるように回転するし、
インキを伸ばしている際に版胴と圧胴がぶつかることなくインキを伸ばせるので、
汚れを気にせずインキを伸ばすことができます。
さらに、印刷圧をかける際もハンドルを取っ手に引っ掛け、テコの原理で押すのでしっかりと力が伝わります。

adana_4

 

そしてこのお盆休みに初めて「Adana QH」でも印刷して遊んでみました。

 

印刷_1

 

木版での印刷。木の擦れがなんとも言えない味を出しています。
まだまだ不慣れですが、実に楽しかった!

 

活版の魅力

ところで、なぜこんなにも活版にハマったかをふと考えてみました。

結論から言うと、分かりません。

なんとなくです…

 

そもそも、古い活版印刷の機械自体がなんせかっこ良いんです。
単純なようでよく考えられていてすごい丈夫なところとか、ゴツゴツした無骨な感じとか。

さらに動かすと独特の音がまたナイスで、
テキンやAdana QHは手動ですが、動かす度にインクディスクが「カラーン」と鳴るんです。

機械

他にも、自動フート印刷機は「リンリン」と鳴いてゆっくり動く姿が愛らしく、
ハイデルベルグ社のT型プラテン印刷機は「シュコーシュコー」と機関車のような音が鳴り、動きも機敏でカッコいいです。

そんな機械の容姿や音から活版の世界に引き込まれて、
自分でもやりたくなっちゃうもんだから、テキンを使って自分で印刷してみるとそれがまた楽しい。

インキをインキディスクにのせてハンドルを上下に動かしせっせと全体に伸ばす。
版をメタルベースに水平に貼り付け、メタルベースをチェースにセットしてさぁ印刷!
と紙をセットして印刷すると、不要な部分にインキが付いて紙が汚れたり、
インキが均等に付いていなくて擦れがひどかったりとかで、
なかなか上手く印刷できず、綺麗に刷れるまで調整しながら印刷していきます。
手は汚れるし、もちろん最後は掃除や片付けもあるので正直言って手間しかかかりません。

だけど手間をかけた分喜びも大きく、刷りあがった物への愛着も湧きます。
それでも満足できず次はもっと上手く刷ろうとか、次はあんなのも刷ってみたいとか、
あんな事も出来るかも!とか、いつの間にか活版印刷の事を考える時間が増えていました。

 

活版_1

活版は、文字のふちにできるインキ溜まりや、ベタ面の色むらや擦れ。
指に伝わる印刷圧による凹凸感。平面なのに凹みによる陰影が奥行き感を出し印象的。

など、活版印刷には表現手法として素敵な魅力たくさんあるのですが、
個人的にはそれ以上に自分で作る楽しさや、印刷の過程で色々と試行錯誤する事が楽しくて夢中になっています。

 

そして現在弊社では、そんな創り出す楽しさや達成感・ワクワク感を体感していただける
お店を12月中オープンを目標に動いております。
まだ詳細はお伝えできませんが、きっとワクワク出来るお店ができます。
その際はぜひ一度お店まで遊びに来てください。

近日中に進捗状況の報告やサービス内容などをこちらのBlogでアップしていきますので、
Blogのチェックもよろしくお願い致します。

 

ちなみに今、活版に使う木版セットを海外のオークションサイトで買おうかと悩んでいます。

いや、間違いなく買いますねこれは。

 

山添/大友D