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てんちょ
てんちょの!お役立ち!活版印刷トライアル!vol.1

大変お久しぶり感あります!てんちょです。
こどもの頃はゆっくりと流れていた時間が、大人なれば1年なんてほんとにあっという間!
一日一日を大切にしたいものです。
本年も活版名刺ドットコムをよろしくお願いいたします!

てんちょが印刷業界にやってきて約8年が経過しましたが、まだまだ活版印刷について「なんでだろ?」があり、
もっと勉強しないとなあ・・と感じております。

見当とか、製版の限界線幅とか、色と色の重なりとか・・活版は奥が深い!

勉強するためのグッズは会社のいたるところにあるので、引っ張り出してきました。
テスト勉強はみんなでしたほうが楽しい。さあ、ご一緒に!

 

 

お役立ち!活版印刷トライアル!~紙とインキ編~

ちょくちょくいただくお問合せの中に、「この紙にこのインキで印刷するとどうなりますか?」というものがあります。
経験上、こうなるかしらね?という想像はできますが、特殊な紙色・紙質とインキ色の組み合わせは
試してみてやっと分かることもあり、そのたびになるほどなあ~と思うことがよくよくあります。

ということで作りました「お役立ち!活版印刷トライアル!」
お問合せに多い白系やクリアのインキを実際に印刷して比較しました。
下の図柄を数種類の用紙に印刷すると~?

Print

使用色は以下!なあにそれ?って色がちらほらありますね。(色でないものもありますけれど!)
では簡単にご説明を・・。

活版白・・活版印刷で使用する白インキです。

OPニス・・透明な油性溶剤を印刷物の表面に塗りコーティングするときに使用されます。ベタ面に重ねることで印刷物の擦れによる裏移りなどを防ぎます。

メジウム・・調色の際、インキの色を薄くするために使用する無色透明のインキです。

オペーク白・・オフセット印刷用のインキで、不透明性が特徴です。活版白よりもはっきりめに印刷されます。

パールホワイト・・控えめな真珠光沢のある、ややクリームがかったインキです。

空押し・・インキなし、凹みのみの活版印刷です。

 

スノーブルに印刷

小1_1
小1_2
まずは、発色の良い「スノーブル」!
スノーブルは微塗工紙のため、インキが乗っている部分は傾けると少し光沢があります。
さすがはスノーブル。きれいにベタが乗っています。

 

特Aクッションに印刷

小4_1
小4_2
次に我らが「特Aクッション」!
特Aクッションはわりとインキを吸うので、マットな仕上がりとなっています。
使用インキがどれも白っぽいので、ムラをあまり感じません。きれいきれい。

 

Jボードに印刷

小2_1
小2_2
Jボードは微塗工紙です。
クリア系は水が染み込んだような仕上がりに。
パール系はムラなくきれいに乗っています。
白系色はしっかり乗っていますが、紙のテクスチャが目立ち、ムラのある仕上がりになりました。

 

ケンラン/ディープブラックに印刷

小3_1
小3_2
こちらも微塗工紙のため、全体的に光沢が感じられます。
白系のインキはかなりべっちょり感があります。
インキが乾きにくい紙質のため、裏写りがありました。

 

総合

インキだけでは差を感じにくい活版白やパールホワイトは、活版の圧をかけることでインパクトが出ました。

また、初めにご覧いただいた図柄は刷り上がり時の色に近づけて作成しているので、
どうやら「OPニス」「メジウム」「オペーク白」は時間経過で黄変しやすいインキのようです。
黄変具合は日光・湿度などの保存環境でも変わります。
同じ白紙でも黄変の仕方には多少の違いはあるので、ご理解の上、使っていただけるとデザインの幅が広がりますね。

 

インキと紙についていかがでしたか。
デザインをされる際のご参考になれば幸いです。

今回使用したインキは活版名刺ドットコムでご対応できますので、よろしければ!

今後もお役立ち情報をお届けいたしますので、よろしければまたご覧ください!

今回もてんちょにお付き合いくださり、ありがとうございます。
次回の「お役立ち!活版印刷トライアル!」もお楽しみに~。

おしまい

 

活版のオンラインサービス
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